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コンプレッサーの安全弁交換の重要性と正しい手順!圧力設備を安全に維持するための実践ガイド

工場や建設現場、整備工場などで日々使用されているコンプレッサー(圧縮機)は、高圧の空気を発生させる機械であり、その内部には常にエネルギーが蓄えられています。この高圧状態を制御して安全を確保するために欠かせないのが「安全弁(セーフティバルブ)」です。

安全弁は、コンプレッサーやタンクの内部圧力が設定値を超えたときに自動的に開き、空気を放出して過圧を防止する装置です。もし安全弁が正常に機能しなければ、圧力が異常上昇して機械の破損や爆発事故につながる危険があります。そのため、定期的な点検と必要に応じた交換作業が極めて重要になります。

この記事では、コンプレッサーの安全弁交換の必要性、点検のタイミング、交換時の注意点、交換手順、そして法令面での管理義務について詳しく解説します。

安全弁の役割とは

コンプレッサーの安全弁は、圧縮空気の圧力を一定範囲内に保つための最終的な安全装置です。圧力スイッチや制御回路が異常を起こした際にも、機械を保護する最後の砦として作動します。

通常、タンクや圧縮機の設計圧力に合わせて、安全弁の作動圧力(設定圧力)が決められています。設定圧力を超えるとバルブが自動的に開き、圧縮空気を逃がして圧力を下げます。圧力が正常範囲に戻るとバルブは自動的に閉じます。

このシンプルな機構によって、万が一の異常圧力上昇から設備や作業者を守っているのです。

なぜ安全弁の交換が必要なのか

安全弁は金属製のバネと弁座によって構成されていますが、長期間の使用によって次第に劣化します。圧縮空気には水分やオイルミスト、粉塵が含まれており、これらが弁内部に付着すると密閉性能が低下し、設定圧力通りに作動しなくなることがあります。

また、バネのへたりや腐食によって、設定圧力よりも早く作動してしまったり、逆に開かなくなったりすることもあります。どちらの場合も安全性に大きな問題が生じます。

そのため、安全弁は「長期間の使用で消耗する消耗部品」として定期的に交換することが推奨されています。

安全弁の交換が必要なタイミング

安全弁の交換時期は使用環境や運転頻度によって異なりますが、一般的な目安として以下のタイミングが挙げられます。

  1. 設置から3〜5年経過した場合
    一般的なスプリング式安全弁の寿命は3〜5年とされています。

  2. 作動履歴がある場合
    圧力異常などで実際に開放された安全弁は、弁座やバネが変形している可能性があります。再使用せず交換が望ましいです。

  3. 定期検査で不具合が確認された場合
    検査時に設定圧力のズレ、エア漏れ、錆び、汚れが確認された場合は交換対象です。

  4. 長期間運転していないコンプレッサーの再稼働時
    長期休止中に内部で腐食が進んでいる場合があり、事前点検で異常が見つかれば交換が必要です。

安全弁交換の前に行う準備

安全弁交換作業を行う際には、事前準備が非常に重要です。

  1. 電源遮断
    コンプレッサーの電源を完全に切り、誤作動を防止します。

  2. タンク内の圧力抜き
    圧力が残ったまま安全弁を取り外すと、空気が一気に噴出し非常に危険です。バルブやドレンを開放して完全に圧力を抜きます。

  3. 適合する安全弁の確認
    タンクの最高使用圧力と同等またはそれ以下の設定圧力を持つ安全弁を選定します。口径や取付ねじのサイズも一致しているか確認が必要です。

  4. 新品部品の準備
    新品の安全弁とシール材(シールテープやガスケット)を用意します。

安全弁の交換手順

以下は一般的なタンク付きコンプレッサーにおける安全弁交換の基本的な流れです。

  1. コンプレッサーの停止と圧力抜き
    機器を停止し、タンク内のエアをすべて排出します。圧力ゲージがゼロであることを確認してから作業に入ります。

  2. 古い安全弁の取り外し
    スパナなどを使用して、安全弁を反時計回りに回して取り外します。古いシールテープや汚れを取り除き、ねじ部を清掃します。

  3. 新しい安全弁の取り付け
    ねじ山にシールテープを巻き、空気漏れを防ぎます。新しい安全弁を取り付け、手締めした後、適正なトルクで締め付けます。締めすぎは破損の原因となるため注意が必要です。

  4. 圧力の確認とリークチェック
    再度電源を入れ、圧縮を開始します。安全弁の設定圧力付近で動作するか確認し、エア漏れがないか石鹸水などでチェックします。

  5. 試運転と記録
    正常に作動すれば、交換日と設定圧力を記録します。今後の点検計画に活用します。

安全弁交換時の注意点

安全弁の交換作業では、安全と品質の両面を確保するため、次の点に注意する必要があります。

  • 圧力が完全に抜けていることを確認する
    わずかでも圧力が残っていると、取り外し時に空気が噴出してケガをする恐れがあります。

  • 安全弁を分解・再利用しない
    分解調整は専門知識を要するため、一般使用者が内部をいじるのは危険です。再利用も避けましょう。

  • 純正品または同等規格品を使用する
    設定圧力や流量特性が異なると、圧力保持に不具合が生じます。メーカー純正またはJIS規格品を選びましょう。

  • 耐熱・耐腐食性能を確認する
    湿気や油分の多い環境では、ステンレス製や耐食性の高い素材を選定します。

  • 記録の保管
    交換履歴を管理し、次回の点検スケジュールに役立てます。

安全弁の法的管理と点検義務

コンプレッサーに取り付けられた安全弁は、労働安全衛生法高圧ガス保安法の対象になる場合があります。

特に、タンク容量が0.04m³以上かつ最高使用圧力が0.2MPaを超えるコンプレッサーは、「第一種圧力容器」として扱われ、定期検査や安全弁の作動確認が義務付けられています。

この場合、安全弁は1年ごとの作動試験または分解点検が必要とされます。検査記録は必ず保存し、行政または労働基準監督署の立入検査時に提出できるようにしておきましょう。

よくあるトラブルとその対処法

  1. 安全弁が開きっぱなしになる
    弁座の汚れやバネの劣化が原因です。清掃で改善しない場合は交換が必要です。

  2. 安全弁からエア漏れが止まらない
    弁体が異物によって閉まりきっていない可能性があります。タンクを減圧して点検します。

  3. 設定圧力で作動しない
    内部バネの疲労や腐食が考えられます。再調整は専門業者で行う必要があります。

まとめ:安全弁の交換はコンプレッサーの命を守るメンテナンス

安全弁は、コンプレッサーにおける最後の安全装置であり、その健全な機能が作業者と設備の安全を守ります。外見は小さな部品ですが、異常時には重大事故を防ぐ決定的な役割を果たします。

定期的な点検と確実な交換を行うことで、圧力異常によるトラブルを未然に防ぎ、長期にわたって安定した運転を維持することができます。

特に、数年使用しているコンプレッサーや、高温・多湿・粉塵の多い環境で使用されている場合は、早めの交換を心がけましょう。安全弁の状態を常に良好に保つことが、コンプレッサー全体の安全性と信頼性を支える第一歩です。

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