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コンプレッサーの分解整備と内部構造の理解!安全に行うための基礎知識と注意点

工場や整備工場、建設現場などで日常的に使用されているコンプレッサー(圧縮機)は、空気を高圧に圧縮し、機械や工具の動力源として利用される重要な設備です。長期間使用するうちに性能の低下や異音、オイル漏れなどのトラブルが発生することがありますが、こうした問題を解決する手段の一つが「分解整備」です。

コンプレッサーの分解は、内部構造を理解し、消耗部品を点検・交換する重要なメンテナンス作業です。ただし、誤った方法で分解すると装置の破損や事故の原因にもなるため、正しい知識と手順が求められます。

この記事では、コンプレッサー分解の目的、内部構造の基礎、分解時の手順や注意点、必要な工具、そして分解整備の際に気を付けるポイントを詳しく解説します。

コンプレッサーを分解する目的

コンプレッサーの分解整備は、主に以下の目的で行われます。

  1. 性能回復と効率維持
    内部の摩耗部品を交換し、圧縮効率を回復させることができます。ピストンリングやバルブ、シール類などの劣化は、吐出圧力の低下や空気漏れの原因になります。

  2. 異常音や振動の原因確認
    運転中の異音、異常振動はベアリングやシャフトの損傷、オイル不足などが原因の場合があります。分解によって根本原因を特定し、再発を防止します。

  3. 安全性の確保
    長期間使用されたコンプレッサーは、内部にカーボンやオイルスラッジが蓄積します。これが過熱や圧力異常の原因となるため、定期的に清掃・点検を行うことが安全運転につながります。

  4. 寿命延長
    定期的な分解整備により、主要部品の劣化を早期発見・交換でき、コンプレッサー全体の寿命を延ばすことができます。

コンプレッサーの内部構造を理解する

分解を行う前に、コンプレッサーの構造を理解することが重要です。タイプによって構造は異なりますが、基本的な構成要素は共通しています。

主な構成部品

  • モーター:圧縮機を駆動する動力源。

  • クランクシャフト・ピストン(レシプロ型)またはローター(スクリュー型):空気を圧縮する主要部。

  • シリンダー・ケーシング:圧縮室を形成する部分。

  • 吸入弁・吐出弁:空気の流れを制御する弁機構。

  • オイルシステム:潤滑・冷却のための循環系統。

  • 冷却装置(ファン・アフタークーラー):圧縮時に発生する熱を除去する。

  • オイルセパレーター:圧縮空気と潤滑油を分離する装置。

これらが連動することで圧縮サイクルが成り立ち、安定した空気供給が行われます。

分解の基本手順

ここでは、一般的なレシプロ型コンプレッサーを例にした分解手順の概要を説明します。

  1. 電源遮断と圧力抜き
    作業を始める前に、必ず電源を切り、タンク内の圧縮空気を完全に抜きます。圧力が残ったまま分解すると重大な事故につながります。

  2. 外装カバーの取り外し
    カバーや防音パネルを外し、内部の構成部品を確認します。配線やホースを誤って引き抜かないよう慎重に作業します。

  3. オイルと冷却部品の取り外し
    オイル式の場合、オイルを抜き取り、オイルフィルターやクーラーを外します。内部の汚れ具合を確認し、オイルに金属粉が混ざっていないかチェックします。

  4. 主要部の分解
    ピストン、シリンダー、ベアリング、クランクシャフトを順に取り外します。ネジやボルトは位置ごとに整理し、再組立時に間違えないよう管理します。

  5. バルブやシールの確認
    吸入弁と吐出弁、パッキン、Oリングなどを点検し、亀裂や摩耗があれば交換します。弁が汚れている場合は清掃して再利用できます。

  6. 清掃と点検
    内部のカーボンやスラッジを取り除き、可動部に異常摩耗がないか確認します。金属部品に傷がある場合は研磨または交換が必要です。

  7. 再組立と試運転
    分解時と逆の順序で組み立て、オイルを補充して試運転を行います。異音や振動、圧力上昇の異常がないか慎重に確認します。

分解時に必要な工具と設備

コンプレッサーの分解整備には、一般的な工具のほかに専用工具が必要になる場合があります。

  • ソケットレンチ・トルクレンチ

  • スナップリングプライヤー

  • ピストンリングコンプレッサー

  • シールプーラー

  • オイルパン、クリーニングブラシ

  • エアブローガン

  • 絶縁手袋・保護メガネ

また、作業スペースは清潔に保ち、部品の混入や紛失を防ぐことが大切です。

分解時の注意点

コンプレッサーの分解にはリスクが伴います。安全かつ確実に作業を行うため、以下の点に注意が必要です。

  1. 必ず電源を遮断する
    誤作動防止のため、電源プラグを抜き、ブレーカーを落としておきます。

  2. 圧力残留を確認する
    タンクや配管内に空気が残っていると、ボルトを緩めた瞬間に破裂や飛散の危険があります。

  3. オイルや廃液の取り扱い
    廃オイルは環境に配慮して適切に処理し、廃棄業者へ委託します。

  4. 組み立て時のトルク管理
    過大締めや締め忘れは、リークや破損の原因になります。メーカー指定のトルク値を守ることが重要です。

  5. 部品の互換性確認
    異なる型番の部品を使用すると圧縮性能が損なわれる場合があります。純正部品を選ぶのが基本です。

分解整備のタイミングと頻度

一般的に、コンプレッサーの分解整備は稼働時間3,000〜10,000時間ごと、または1〜3年ごとに実施するのが理想とされています。ただし、稼働環境や使用頻度によって異なります。

例えば、粉塵が多い現場や高温多湿の環境では、より短いサイクルでの整備が必要です。また、異常音や振動、圧力低下が見られた場合は、早めの分解点検が推奨されます。

専門業者に依頼すべきケース

分解整備は自社でも可能ですが、次のようなケースでは専門業者への依頼を検討すべきです。

  • 高圧型や大型スクリューコンプレッサーの整備

  • 電動機や制御盤を伴う機種の修理

  • 圧力容器を含む法定検査対象機器

  • メーカー保証期間内の機器

専門業者は部品供給や圧力試験、性能測定を正確に行えるため、安全で確実な整備が可能です。

分解整備後の確認ポイント

分解整備を終えたら、次の項目を確認することが大切です。

  • 吐出圧力が規定値内か

  • 運転時の異音・振動がないか

  • オイルレベルが適正か

  • 冷却ファンが正常に動作しているか

  • エア漏れが発生していないか

試運転後に問題がなければ、定期的な点検記録を残し、次回の整備計画に反映させます。

まとめ:正しい分解整備でコンプレッサーの性能を維持する

コンプレッサーの分解は、単なる修理作業ではなく、装置の性能と安全性を維持するための重要なメンテナンスです。内部構造を理解し、適切な手順と工具を用いて分解・清掃・再組立を行うことで、圧縮効率の回復や寿命延長が期待できます。

ただし、高圧を扱う機械であるため、安全対策を徹底することが何より重要です。無理な自己分解は避け、必要に応じて専門業者のサポートを受けることをおすすめします。

コンプレッサーは日々のメンテナンスと定期的な分解整備を重ねることで、長期にわたり安定した運転を続けることができます。性能維持と安全性の両立を目指し、確実な管理体制を整えていきましょう。

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